tabenyanのブログ

寝ても起きても、食べるの大好き。何と言われても、好きだから仕方がないんです。

ツマガリのクッキー、焼菓子

ツマガリのお菓子

 言わずとも知れた神戸のお菓子。売り場に行くことがあると、バターのまったりした香りに絡め取られて、気がつけばいろいろな種類を買い込んでしまう、魔法の焼菓子たちだ。何年か前は、もう少し気軽に買えた気がする。最近では、大きな焼き菓子なら、ちょっとしたケーキでも買えてしまいそうなほどの値段に迫ってきた。そういうわけで、目にすることも、口にする機会も、このところほとんどなかった。
 つい先日、ある人から贈り物としてツマガリの焼菓子のセットをいただいた。箱には素敵な外国の建築物が描かれ、ふたを開ける瞬間、否が応でも胸が高鳴る。開けてみると、十あまりのさまざまな顔をした焼菓子の入ったセットだった。
「うわあ、おいしそう」
 呼んでもいないのに、子どもがもうすぐ隣で眼を輝かせている。
「どれでも好きなの食べてもいいよ」
 そういうと、目をきらきらさせて、ココアクッキーを持って、すぐに袋を開けて食べている。
「わ、おいしい。いつものクッキーと違うねえ」
 子どもにも、やはりわかるのだ。いつものスーパーマーケットのクッキーとは訳が違う。他の焼菓子も良いけれど、ツマガリの真骨頂はやはりクッキーだ。子どもにつられてクッキーを口にすると、もう、その瞬間からこれはとんでもなく素材のいいバターとミルクを使っていることがわかる。幸せすぎて、紅茶を入れるのも忘れていた。以前食べたものより、間違いなくグレードアップしている。お値段が高いのも納得だ。
 ひとしきり食べた後、箱を見ると「心友」の文字。そして、袋の中にはくださった方からの手紙があった。その、心温まる手紙に、ツマガリのクッキーを選ぶその方の顔が浮かんで、心がふわりと温かくなった。