tabenyanのブログ

寝ても起きても、食べるの大好き。何と言われても、好きだから仕方がないんです。

セコイヤチョコレート

 f:id:tabenyan:20210608201655j:plain茶色くて細短い包みに入ったこのチョコレート。包みを開けると、縦ラインに長く筋が入っていて、層になったウェハースにチョコレートがかかっている。ウェハースと言えば、軽くて食べた気がしない中、このセコイヤチョコレートは、ウェハースウェハース?していなくて、どちらかというとチョコレートが主で、ウェハースはこの濃厚なチョコを引き立てるためにあるとさえいえる。
 このチョコは、幼い私にとって、高級チョコだった。値段は三〇円。十円の駄菓子がひしめくなかで、一つに三十円を払う勇気はなかなか出なかった。今日はセコイヤチョコレートを買うぞ、と決心していても、買ってしまったのは十円の駄菓子三つということもよくあった。二百円くらい持っていたら、やっと一つ買う勇気が出るくらいのものだ。だから、自ら買うことはほとんどなく、地蔵盆や子供会などでもらったお菓子のセットにひっそりと入っているのを見つけて、喜び勇んで食べる、ということが多かった。
 最近、やっと知ったのだけれど、このチョコの名前は、セコイヤの木から取られているらしい。小さい頃は、そんなこと知る由もなく、セコいという言葉からとられたのだと思っていた(30円も出すのにセコくない!と思っていた)。今、うちの近くにメタセコヤの木があって、放っておくと本当にすぐにょきにょきと伸びてしまう木である。セコイヤチョコレートももっとにょきにょきと長ければ嬉しいのになあと思う。とはいえ、最近、スーパーで見て驚いたのだけれど、まだ三十円を維持している。おまけに、イチゴ味がでている。はじめて出会ったときからん十年経過してもなお、伸びてはいないけれど、進化し続けているのは間違いなくて、みんなから愛されているのだろうと確信した。